人間関係は悩ましいものであります。
夫婦や親子、会社の同僚や上司等、近くの人間との付き合いには技術が必要であります。
逆に遠くの人間との付き合いに問題はあまり発生しません。
そして、自身が見せている角度、相手が見せている角度も認知する必要があるかもしれません。
以前、人事採用の担当だった頃、引き抜きを試みたことがありました。
現在の戦力にAさんが加われば「鬼に金棒」「弁慶に薙刀」という訳で、安易に考えた次第であります。
毎日接するスタッフには不安、不満を覚えました。
それに比べ、少し離れたところから見るAさんは実に魅力的で、どうしても戦力に加えたかった。
Aさん自身の実力も信頼に値するし、現在のスタッフも活性化するだろうという安易な考えで御座います。
360度評価のような多面評価システムが現在では一般的ですが、当時そのような認知もなく、ただ勘に頼るギャンブル人事だったことは否定できません。
別の会社で働くという「距離感」、「お互いの見える角度」
同じ会社で働くという「距離感」、「お互いの見える角度」
全く違う評価になりました。
これには「シャーデンフロイデ」も働くわけで御座いますが、実に勉強になった次第であります。
「親しき仲にも礼儀あり」
「A hedge between keeps friendship green.」
「Love your neighbor, yet do not pull down your hedge.」
近くの人間との付き合いこそ甘えは厳禁、隙は見せられません。
親しくしたいと思う相手とは、距離を置くことが前提となりますね。